一般病棟では転倒等の事故予防を目的に、認知機能が低下した患者の44.5%が、身体拘束を受ける現状がある(Nakanishi,2018)。身体拘束と、「認知症患者には身体拘束が必須である」「拘束しないと次の勤務の看護師に迷惑がかかる」などの看護師の所属する病棟の文化、すなわち‘チームメンタルモデル’との関係は明らかにされていない。本研究は、身体拘束回避を行う看護師チームの病棟文化、すなわちチームメンタルモデルの特徴を明らかにした「モデル(案)」を作成し、共有による拘束回避効果を検証することを目的とする。看護師個人だけでは継続困難な身体拘束の回避を病棟チームで継続する上で重要な視点であると考える。