一方、腫瘍細胞から得られた知見を基にして妊娠免疫に関する新知見が得られた。白血病モデルからCD94^-、acialoGMI^+、CD25^<++>、CD122^+、Thy1.2^<++>、c-kit^+、CD3^- 、DX5^+NK細胞を見い出し、同NK細胞が免疫抑制活性をもつことを初めて見い出した。同NK細胞はTGF-βを産生し、樹状細胞上のMHC class II抗原の発現を抑制し、細胞傷害性T細胞の誘導を抑制する。興味あることに、同様のNK細胞は妊娠時の子宮内膜にも増加し、免疫不全マウスであるNOD/SCIDマウス妊娠子宮にも著増していた。制御性NK細胞については、その存在については十分に知られていなかったが、これらの所見を妊娠免疫、腫瘍免疫から得ることができた。今後、ヒトにおいても制御性NK細胞の同定を行っていきたいと考えている。
ステータス
終了
有効開始/終了日
2005/01/01 → 2007/12/31
資金調達
Japan Society for the Promotion of Science: ¥16,270,000
Hirata, T., Osuga, Y., Hamasaki, K., Yoshino, O., Ito, M., Hasegawa, A., Takemura, Y., Hirota, Y., Nose, E., Morimoto, C., Harada, M., Koga, K., Tajima, T., Saito, S., Yano, T. & Taketani, Y., 2008/03, In: Endocrinology.149, 3, p. 1260-12678 p.