野外レクリエーションを支える米国の自然アクセス制に関する一考察

研究成果: ジャーナルへの寄稿学術論文査読

抄録

国別のアウトドアブランド 200 選において、圧倒的に数が多いのは米国 68 選である。これには米国民のレクリエーション傾向がアウトドア志向であることもあるが、こうした自然に親しむ行為を後押しするような積極的な土地利用を促す風土、コモン・ローおよび法制定等が大いに影響していると思われ、それらを雑駁ながらも歴史的に検討するのが本稿の目的である。具体的には、米国のレクリエーションの特徴を踏まえ(Ⅱ)、ニューイングランドのグレート・ポンド法(Great Ponds Law)(Ⅲ)や狩猟の乱場方式の選択および公共信託理論(Public Trust Doctrine)(Ⅳ)、さらにはコモン・ローを踏まえて各州においてその利用を不動産権者(施設管理責任者)に限定しない代わりに不動産権者の責任を制限する趣旨である「レクリエーションを推進する制定法(有限責任レクリエーション法:Limited Liability Recreation Statute)」が存在している点、および 2020 年にドナルド・トランプ大統領が連邦法であるグレート・アメリカン・アウトドア法(Great American Outdoor Act)を成立させたことに注目した(Ⅴ)。以上を踏まえ、若干の考察を加えた(Ⅵ)。
本文言語日本
ページ(範囲)17-32
ページ数32
ジャーナル企業法学研究
10(1)
出版ステータス出版済み - 2022/03

キーワード

  • Public Access
  • レクリエーション
  • Recreations
  • Land Use

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