肺切除手術患者における絶飲食時間の差による1回拍出量変化量(SVV)の検討―午前・午後症例での比較―

三由 治美, 吉田 仁, 神谷 和男, 松浦 康荘, 荒井 理歩, 武部 真理子

研究成果: ジャーナルへの寄稿学術論文査読

抄録

  手術患者の術前絶飲食時間の差が全身麻酔下における1回拍出量変化量(SVV)に与える影響についてフロートラックセンサーTMを用いて測定し,検討した.午前手術症例(A群)と午後手術症例(P群)の各10例で検討した.両群の絶飲食時間の差は4時間であった.SVVはA群15.4±6.5%,P群18.5±6.9%と高値を示し,両群ともに循環血液量不足を示唆する状態であった.しかしながら,SVV,血圧,心拍数,CVP,CO,CI,SVRはすべて,両群間に差は認めなかった.術前10時間および14時間の絶飲食状態ではSVV高値を認めたが,4時間という絶飲食時間の差は,このSVVに差を及ぼすほどではなかった.
寄稿の翻訳タイトルInfluence of Fasting Duration on Stroke Volume Variation in Patients Undergoing Pulmonary Lobectomy -Morning and Afternoon Cases-
本文言語日本
ページ(範囲)292-297
ページ数6
ジャーナル日本臨床麻酔学会誌
31
2
DOI
出版ステータス出版済み - 2011

引用スタイル