大規模風力発電事業の立地に関する現状と課題: ―貢献と受益のバランスの確立を/大切なことを選択するための地域の合意―

Satomi KOHYAMA, Ryo Kohsaka

研究成果: ジャーナルへの寄稿学術論文

抄録

本稿は、筆者らがこれまで風力発電およびその立地に関して検討してきた知見を基に、総説的にまとめることを試みたものである。そのため、第2章では、背景を踏まえ現状を整理することに紙幅を割く。続いて、第3章では、大規模化しがちでいわゆる法アセス対象、すなわち環境影響評価法における環境影響評価対象となりがちな大規模風力発電施設建設に対して、筆者らは、地域の方々から対処法等(地域住民ができることの意味)を尋ねられることも少なくないことから、筆者らがアドバイスできることをまとめた。これらを踏まえて、第4章では考察をしている。執筆分担は、1章を香坂、2章を神山が記し、3章および4章は両者で執筆している。複数の提言をしているがその一つとして、地域内のトラブルが生じた場合にも機能するべき、それらの上位に位置する「地域の合意(ルール)」、例としてハード面およびソフト面でもより充実させたグランドデザイン(土地利用基本計画)や改正再エネ法における地方公共団体実行計画(区域施策編)等は、予め策定しておくべきであると考えている。
寄稿の翻訳タイトルImpacts of Decarbonization to Land Uses in Less Favoured Area Semimountainous Area: Process of State and Municipalities for Site Selections
本文言語日本
ページ(範囲)35-64
ジャーナル明治学院大学法と経営学研究所年報
4
出版ステータス出版済み - 2022/09

キーワード

  • Renewable Energy
  • Land Use

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