ユビキタス元素だけを用いた超耐酸化性・超硬質膜の創製

  • 野瀬, 正照 (研究代表者)
  • 松田, 健二 (連携研究者)

プロジェクトの詳細

研究概要

ユビキタス元素だけで構成される超硬質・超耐酸化性保護膜を得るために,窒化物と酸化物の複合膜を作製した。窒化物にAlNを,酸化物にSiOxおよびAlxOyをそれぞれ選び,差動排気型同時成膜装置を用いてこれらの複合膜を成膜した。その結果,AlN単相膜では24GPa, SiO2およびAl2O3単相膜では11~13GPa程度の硬度しか得られないにも関わらず,これらの複合化によりAlN/SiOx や AlN/AlxOy膜では最高で34GPaの高硬度が得られ,硬度は単相膜に比べ約50%も増大した。得られた膜の耐酸化性を調べたところ,800℃×1時間の大気中加熱で硬度が成膜のままの値とほとんど変わらない膜が得られた。
ステータス終了
有効開始/終了日2011/01/012012/12/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥4,030,000

キーワード

  • 薄膜プロセス
  • 硬質保護膜
  • ナノコンポジット膜
  • ユビキタス元素
  • 硬質膜
  • 差動排気同時成膜法
  • 反応スパッタ法