抄録
V県拠点校(4高校)では,CAN-DOリストの形での学習到達目標を設定し,それに基づく授業改善を2年間実践してきた。本研究の目的は生徒の意識調査(1学年, 2学年)を通して,2年間の取組の成果や課題を報告検討することである。アンケートの結果から,「授業への満足度」「英語による授業への慣れや理解度」「英語使用への有能感」「英語学習への意欲向上」においては4校とも概ね良好な成果を示している。ただし,「CDSによる意欲向上」は低い結果を示していることから,授業は改善しつつあるがCDSの目標が徹底されていない可能性もある。また,CDSを用いて自律的学習者を育成することについては4校とも十分な成果が得られなかった。これは,生徒がCDSを参考にして自分の目標を設定し自己の学習状況を振り返るという自律に欠かせない行動が十分に促されていないからであろう。CDSによる授業実践による自律的学習者の育成について,今後更なる研究が必要となるであろう。
本文言語 | 日本 |
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ページ(範囲) | 83-96 |
ページ数 | 14 |
ジャーナル | 教育実践研究 : 富山大学人間発達科学研究実践総合センター紀要 |
巻 | 9 |
DOI | |
出版ステータス | 出版済み - 2014/12 |