氷表面におけるキセノンクラスレートハイドレート結晶の成長形態と成長機構

伊藤 真人, 島田 亙, 長尾 二郎, 海老沼 孝郎, 成田 英夫

研究成果: ジャーナルへの寄稿学術論文査読

抄録

温度-10℃,圧力0.1MPa程度で安定なキセノン(Xe)ガスクラスレートハイドレートを用いて,その成長過程を“その場観察”した.Xeハイドレートは氷表面に核生成し,氷表面に沿って成長するが,その成長形態は,低過剰圧ではファセットが現れるのに対し,過剰圧を大きくしていくと全体の形態は円形状へ移行した.さまざまな温度・圧力で,結晶形態,成長速度とその変化を測定した結果から,過剰圧が小さい場合の成長機構は層状成長であり,特に過剰圧が0.02MPa以下では“らせん転位”の散発的な発生の可能性が考えられた.一方,過剰圧が0.06MPaを超えると成長機構はカイネティックラフニングによる付着成長へ移行し,同時に成長形態が円形状へ変化すると考えられた.
寄稿の翻訳タイトルGrowth morphology and mechanism of Xe clathrate hydrate crystal on ice surface
本文言語日本
ページ(範囲)353-360
ページ数8
ジャーナル雪氷
71
5
DOI
出版ステータス出版済み - 2009
外部発表はい

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