抄録
次世代シークエンサーは2005年ごろから実用化が進んだ新型DNAシークエンサーであり,現在も急速なスピードで改良されている.現時点で開発から10年以上が経ち,日本の哺乳類学でも少しずつ利用されつつある一方で,未だ十分に活用されていないのが現状である.本稿では,最近の研究事例を紹介することで,今後の日本の哺乳類学における次世代シークエンサーの利用を促進するきっかけとしたい.次世代シークエンサーが提供するデータにより,従来と比較して桁の異なる莫大な量のDNA情報が利用可能となったことで,進化生物学,生態学,分類学等の基礎科学だけでなく,野生哺乳類の保護・管理等の応用科学分野においても大きな貢献が期待される.
本文言語 | 日本 |
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ページ(範囲) | 307-319 |
ジャーナル | 哺乳類科学 |
巻 | 60 |
号 | 2 |
DOI | |
出版ステータス | 出版済み - 2020 |