抄録
背景:睡眠は量だけでなく質も子供の発達には重要な影響があることが知られている。今回我々は,中学生における睡眠の量と質,生活の質(QOL)との関連について分析を行った。
方法:2002年,富山県在住の中学1年生8278名(男子4069,女子4209)を対象に,質問紙票による調査を行った。QOLは日本語版のCOOPチャートを使用し,2群(良いor悪い)に区分した。“悪いQOL群”を従属変数とし,多変量ロジスティック回帰分析を性別に行った。
結果:男女とも,早いまたは遅い就寝時刻,頻回の夜間覚醒,悪い目覚めの気分,寝不足感,全体的に悪い睡眠の質,慢性疾患有り,が独立して悪い睡眠の質に関連した。性別では男子で寝つきの悪さ,女子で長い睡眠潜時と睡眠の浅さが悪いQOLと関連した。
結語:就寝時間と睡眠の質を示す項目が子供のQOLと強い関連があった。因果の同定には縦断研究が必要であるが,子供のQOLを上げるには就寝時間と睡眠の質について更なる関心がもたれるべきである。
方法:2002年,富山県在住の中学1年生8278名(男子4069,女子4209)を対象に,質問紙票による調査を行った。QOLは日本語版のCOOPチャートを使用し,2群(良いor悪い)に区分した。“悪いQOL群”を従属変数とし,多変量ロジスティック回帰分析を性別に行った。
結果:男女とも,早いまたは遅い就寝時刻,頻回の夜間覚醒,悪い目覚めの気分,寝不足感,全体的に悪い睡眠の質,慢性疾患有り,が独立して悪い睡眠の質に関連した。性別では男子で寝つきの悪さ,女子で長い睡眠潜時と睡眠の浅さが悪いQOLと関連した。
結語:就寝時間と睡眠の質を示す項目が子供のQOLと強い関連があった。因果の同定には縦断研究が必要であるが,子供のQOLを上げるには就寝時間と睡眠の質について更なる関心がもたれるべきである。
寄稿の翻訳タイトル | Relationship between Sleep Quality and Quality of Life (QOL) in Japanese Junior High School Children: Results of the Toyama Birth Cohort Study |
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本文言語 | 英語 |
ページ(範囲) | 15-22 |
ページ数 | 8 |
ジャーナル | Toyama medical journal |
巻 | 32 |
号 | 1 |
DOI | |
出版ステータス | 出版済み - 2022/03 |