抄録
本研究では,「実技教科における導入部の教員の発話の質と量が,展開部における児童の活動を支えている」と仮説を立て,若手教員の1年次の実技教科授業のビデオ記録を基に質的データ分析ソフトを用いて分析した。その結果,「導入部充実型」と「導入部簡略型」に分類され,たとえ導入部の発話が簡略化されていたとしても,展開部において,評価観点に関わる「指示」や「質問」等の発話を行うことで,児童の活動を促し,「同意」の発話で評価が行われる場合があることなどが分かった。また,図画工作科においては,「導入部充実型」の授業を前提として行うことが必要であることが確認でき,教員養成の段階で導入部で有効な発話をすることができるように,講義内において模擬授業等を行いながら指導していくべきだと考えた。
寄稿の翻訳タイトル | Usefulness of Speech in the Introductory Part of Practical Skills Classes Including Arts and Handicrafts Conducted by Young First-Year Teachers |
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本文言語 | 日本 |
ページ(範囲) | 217-235 |
ページ数 | 19 |
ジャーナル | 美術教育学:美術科教育学会誌 |
巻 | 40 |
号 | 0 |
DOI | |
出版ステータス | 出版済み - 2019 |