ABO式血液型発現に関連する糖転移酵素の統合的な作用の解析

  • 滝澤, 久夫 (研究代表者)
  • 畑, 由紀子 (研究分担者)
  • 小湊, 慶彦 (研究分担者)

プロジェクトの詳細

研究概要

さらに、ABO遺伝子発現において上流域に認められるNbox配列によりnegativeに制御されていること及びこの抑制領域であるNboxにはRACPと命名したタンパク質が結合することを明らかにした。NboxはbHLHファミリーによって認識される。転写調節因子であるbHLHファミリーは、様々な器官・細胞タイプの発生段階で重要な役割を果たしている。以前我々は、ABO遺伝子とα(1,2)フコース転移酵素をコードしたFUT1及びFUT2遺伝子は共発現していることを報告している。FUT1及びFUT2遺伝子上流域の塩基配列を調べたところ、bHLHタンパク質の推定結合サイトが認められた。このことからFUT1及びFUT2遺伝子の発現においても、bHLHファミリーは重要な役割を果たしていると考えられる。それ故に、今回見つけたRACPを含むNbox結合タンパク質は、ABH抗原に関与する糖転移酵素をコードする遺伝子の発現段階において、協調的発現調節に関わっていることが示唆された。
ステータス終了
有効開始/終了日2004/01/012006/12/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥10,600,000

キーワード

  • ABO遺伝子
  • アンチセンスRNA
  • Nbox
  • bHLH因子
  • 転写調節
  • FUT1遺伝子
  • FUT2遺伝子
  • ABO式血液型遺伝子
  • N-box配列
  • ABO遺伝子上流域
  • 転写制御
  • 反復配列
  • ABO式血液型合成酵素
  • フコース転移酵素
  • human ABO gene
  • antisense RNA
  • N-box
  • bHLH factor
  • transcriptional regulation
  • FUT1 gene
  • FUT2 gene