航空機や自動車の後流における流体現象の重要性に着目し,物体後流の活用法を提案し,活用のために必要な数値計算手法の開発・検証を行った.第1に後流面でのPIV測定実験結果から圧力を精度よく推定する非接触な圧力測定のための数値計算手法を確立した.第2に効率的かつ高精度に後流現象を再現するための流体計算の機体下流域における格子生成の指針を提案した.第3に後流情報から移動機体の抵抗を算出するための手法について,基礎となる流体法則や定式化のための仮定や近似等の妥当性検証を行った上で,抵抗計算コードを開発しその適用性を確認した.また,どの流体物理諸量がどのように抵抗の発生に関与しているかが解明された.