肥満進展においてペリサイト局在の動的変化により形成される脂肪幹細胞ニッチの同定

プロジェクトの詳細

研究成果の概要

以上より、肥満により脂肪組織に集積する炎症性マクロファージは血管新生と脂肪新生を助長することで脂肪組織肥大化に寄与することが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

肥満関連疾患の克服は、本邦のみならず全世界で解決すべき課題である。肥満病態の進展機構の理解は、肥満に起因する疾患の治療戦略構築の基礎となりえる。肥大化した脂肪組織に集積する炎症性マクロファージによる慢性炎症は、肥満関連疾患の引き金となることが明らかになってきている。それに加えて、本知見は炎症性マクロファージが血管を再構築することで、新たな脂肪細胞を生成する環境を生み出すことを見出した。また、炎症性マクロファージは高血糖下においてより活性化する知見を踏まえると、本研究は、肥満・高血糖病態での血糖降下療法の重要性を示すことに加え、マクロファージの活性制御を標的とした新規治療戦略の可能性を提示する。
ステータス終了
有効開始/終了日2017/08/252019/03/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥2,730,000

キーワード

  • 脂肪組織肥大化機構
  • 血管新生
  • 脂肪幹細胞
  • マクロファージ
  • ペリサイト
  • PDGF
  • 肥満進展機構
  • 血管リモデリング
  • 肥満
  • 脂肪組織
  • 血小板由来増殖因子
  • 糖代謝
  • 細胞・組織
  • 糖尿病