プロジェクトの詳細
研究成果の概要
新規Gal-3阻害薬(tw544)は,複数の肝細胞癌・膵癌細胞株の増殖能・浸潤能を容量依存性に有意に抑制し,正常肝細胞への毒性はなかった.In vitroで肝細胞癌・膵癌細胞株の増殖能を検証し,優れた薬効を確認した.In vivoではGalectin-3阻害薬の腹腔内連日投与により膵癌マウス皮下腫瘍の増大が抑制され, かつ良好な忍容性であった.またCAGE解析で,Galectin-3阻害剤は核内で作用しDNA複製や細胞周期に関与する要素を抑制することが示された.加えてIPMCおよび転移性肝癌症例において患者腫瘍組織移植Patient-derived xenograftモデルの樹立に成功した。
研究成果の学術的意義や社会的意義
本研究成果により肝胆膵癌のみならず、他の消化器癌に対しても新規Gal-3阻害薬を用いた治療戦略の可能性に迫ることができる。また、動物実験で有効な結果が得られれば、ヒトへの応用(臨床試験や創薬)に繋がる可能性がある。加えて、他の消化器癌バイオマーカーとの関連を探索・検証することにより、消化器癌における外科学、分子細胞生物学および薬理学を繋ぐ新たな概念が生まれる。
ステータス | 終了 |
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有効開始/終了日 | 2018/04/01 → 2022/03/31 |
資金調達
- Japan Society for the Promotion of Science: ¥4,160,000
キーワード
- Galectin-3阻害薬
- 肝細胞癌
- 膵癌