統合失調症患者のための認知機能改善療法の効果を検証することであった。認知機能障害の改善可能性の検討のために、臨床症状、神経心理機能、日常生活機能の各側面の評価とともに、脳画像および脳由来神経栄養因子(BDNF)を指標として神経可塑性のレベルについても検討した。展望記憶,注意,言語記憶および問題解決について,グループ・アプローチで行う代償的認知トレーニングを実施した。その結果、認知機能の改善効果と,それに伴う社会生活機能の改善可能性が示され,さらに、脳機能やBDNFのような生物学的指標にもとづく神経可塑性と関連する可能性がある程度示唆された