統合失調症における認知機能障害の原因解明と治療法への探求

  • Kyosuke, Uno (研究代表者)

プロジェクトの詳細

研究成果の概要

Shati KOマウスでは野生型(WT)マウスに比べて、認知行動の障害が雌性マウスでのみ確認された。本マウスでの電気生理学検討により雌性マウスではシナプス長期増強(LTP)の減弱が確認された。Shati KOマウスでのこれらの障害は、海馬CA3領域へのアデノ随伴ウイルスを用いたShati/Nat8lの発現増強によりWTマウスと同程度まで回復した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

統合失調症患者においては陽性症状・陰性症状・認知機能障害が主な症状であるが、一貫して全ての患者に発現している症状は認知機能障害である。統合失調症にはグルタミン・ドパミンなど様々な仮説が提唱されているが、現在までにShati遺伝子は様々な精神失患に関連することを報告してきており、さらにこの遺伝子が認知記憶障害にも関与していることが判明すれば、モデル動物作成が未だ確定されていない統合失調症モデル動物として今後の統合失調症の病因解明などに大いなる前進が期待できると考えられる。
ステータス終了
有効開始/終了日2016/04/012019/03/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥3,510,000

キーワード

  • 統合失調症
  • 認知機能障害
  • LTP
  • 認知記憶障害
  • 雌雄差
  • 行動薬理
  • 認知機能
  • エストロゲン

フィンガープリント

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