異種植物間における細胞間連絡の形成機構-ネナシカズラ寄生根の分化誘導系の開発

  • YAMADA, Kyoji (研究代表者)
  • 若杉 達也 (研究分担者)
  • 唐原, 一郎 (研究分担者)

プロジェクトの詳細

研究概要

2)寄生根細胞が宿主細胞に接着し細胞間連絡を形成する過程で働く候補遺伝子をネナシカズラから単離し、寄生根形成過程における発現挙動を調べた。ネナシカズラ自身に寄生させた場合(寄生根は侵入するが、細胞間連絡が形成されない)とエンドウに寄生させた場合(寄生根の侵入後、細胞間連絡が形成される)での発現に違いが認められる遺伝子群をPCRサブトラクション法によってクローン化し、それらの塩基配列を決定した。その結果、種々の転写因子や酵素などのcDNAが得られた。これらの遺伝子発現様式をRT-PCRで解析し、ネナシカズラ自身に寄生させた場合とエンドウに寄生させた場合での発現レベルの違いが確認できるかを検討した。その結果、エンドウへの寄生で細胞間連絡ができる場合に、発現増加を示すものが2種、逆に発現低下を示すものが3種、同定できた。これらの遺伝子は、細胞間連絡の形成への関与の可能性が示されたものの、それぞれがどのように関与しているかは、今後解明すべき課題である。
ステータス終了
有効開始/終了日2004/01/012006/12/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥3,500,000

キーワード

  • 寄生根
  • 寄生植物
  • 細胞間連絡
  • 細胞壁修飾酵素
  • ネナシカズラ
  • プラスモデスマータ
  • 原形質連絡
  • 吸収糸
  • 細胞間連結