現代人の日常生活における潜在的ストレスや疲労蓄積の実態把握とその軽減のための試み

  • 神川, 康子 (研究代表者)

プロジェクトの詳細

研究概要

1.睡眠調査の結果(1)1982年と1993年の調査の比較から、現代人は睡眠時間が短縮し、夜更かしの朝寝坊タイプが増加していた。(2)女性の社会進出により生活リズムの性差は少ないが、女性の方がやや睡眠時間は短く不満を感じていた。(3)精神的疲労が睡眠の質を低下させていた。(4)高齢者介護の担当者の疲労や睡眠に関する不満は大きく、特に介護者の高齢化とともに夜間の介護負担と自分の中途覚醒が夜間睡眠を妨げていた。2.断眠実験の結果(1)一夜断眠後の睡眠は質も量も最も良くなる傾向が認められたが、被験者9名中2名は寝つきが悪くなり睡眠も浅くなった。(2)断眠の疲労は断眠直後に現れるタイプが5名、一夜睡眠後に現れるタイプが4名であった。(3)断眠の疲労は3夜後に回復した被験者が5名、3夜後も疲労が残っていた者が4名であった。3.睡眠環境と生活行動(1)睡眠評価が最も良くなった環境温度は20〜24℃で、30℃以上になると著しく低下した。(2)騒音や香りが睡眠や覚醒レベルに与える影響は個人差や慣れの違いが大きかった。(3)入浴は入眠前1〜3時間前が寝つきに効果的であった。(4)学生の場合、日中の活動量が少ない方が睡眠評価は良かった。(5)コーヒーは確実に覚醒レベルを高め、アルコールは覚醒レベルを低下させた。(6)精神的疲労、特に心配事が睡眠評価を低下させた。
ステータス終了
有効開始/終了日1993/01/011995/12/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥1,900,000

キーワード

  • 睡眠環境
  • 生活行動
  • 睡眠評価
  • 脳波
  • 疲労
  • ストレス
  • 覚醒レベル
  • 生活リズム
  • 睡眠
  • 断眠
  • 睡眠変数
  • 現代人
  • 実態調査
  • 夜更し
  • 高齢者
  • sleep environment
  • living activities
  • sleep evaluation
  • brain waves
  • fatigue
  • stress
  • awakening level
  • rhythm of life