プロジェクトの詳細
研究概要
予備実験として,焼岳溶岩試料の常圧下における浸透率測定および微細構造観察を行った.目的は,ガスの浸透性をもたらす気泡の連結過程を明らかにすることである.測定された浸透率(10^<-16>-10^<-11>m^2)の値を単純なチューブ・モデルに基づいて解釈すると,気泡の連結を維持しているのは浸透率が10^<-16>m^2の場合は0.1-10ミクロン,浸透率が10^<-12>m^2の場合でも10-100ミクロンと非常に細い部分であることがわかった.微細構造観察からは,気泡の多くが斑晶鉱物に接している様子が見られた.斑晶鉱物の多い箇所では,気泡どうしの接触している様子も見られた.接触部分は浸透率から示唆されるように非常に細いものであった.これらの観察事実は,斑晶鉱物が気泡の形成・成長の場となり,さらに気泡に変形を集中させるということを意味していると考えている.このように斑晶鉱物が気泡の連結に重要な役割を果たしているのではないかと考えている.
ステータス | 終了 |
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有効開始/終了日 | 2003/01/01 → 2004/12/31 |
資金調達
- Japan Society for the Promotion of Science: ¥1,700,000
キーワード
- 火山
- マグマ
- 爆発
- 脱ガス
- 浸透率
- 気泡
- 固体地球物理学
- 自然災害
- 自然現象観測・予測
- 地質学