プロジェクトの詳細
研究概要
本研究課題の対象地域はニューカレドニア、ケイマン、コルシカ、ココス、モーリシャス、マダガスカル、コモロの極小島嶼国家・地域である。本研究では、こうした極小国家・地域における「国家的アイデンテイテイ」の形成や再構築の動きを社会的文化的経済的側面から探究する一方で、国際政治環境および国際政治理論とのかかわりのなかで解明することをねらいとした。とくに、そのなかでも顕著であったのは、グローバル化した世界の現出のもとでナショナル・アイデンテイテイのゆらぎという現象であり、その震源に歴史的古層を抱え込んだ現実である。なかでも注目すべきものは、植民地主義の残像をひきずりながら、ポストコロニアルな状況をいかんなく示していることである。しかも、そのナショナル・アイデンテイテイのゆらぎという現象は、地域によって多様な立ちあらわれ方をしていることが特徴となっている。イスラームという宗教に傾斜する地域、国際金融網に取り込まれる地域、新たな文化的基盤の再整備を通じて国際社会における存在感を示そうとする国家・地域が本研究の対象となっていることは、きわめて象徴的なことであり、国際政治理論の新展開に大いなる示唆を与えるものとなったといえる。
ステータス | 終了 |
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有効開始/終了日 | 1999/01/01 → 2001/12/31 |
資金調達
- Japan Society for the Promotion of Science: ¥26,690,000
キーワード
- 島嶼研究
- ナショナル・アイデンテイテイ
- ポストコロニアリズム
- グローバリゼイション
- リジョナリゼイション
- 極小国家
- 地域主義
- グローバリズム
- 島崎研究
- リジヨナリゼイション
- 国家的アイデンティティ
- 文化的脱植民地化
- グローバリゼーション
- インド洋経済圏
- 地域固有の論理
- GLOBALIZATION
- NATIONAL IENTITY
- POST-COLONIAL
- SMALL ISLANDS STATES
- REGIONALISM
- RESIONALIZATION