既存の精密データによる制限とLHCでの検証によるテラスケール物理模型の決定

  • 鍋島, 偉宏 (研究代表者)

プロジェクトの詳細

研究概要

帰国後、去年度提案した理論(Phys. Lett, B723 (2013) 126)の改良に取り掛かった。この理論は輻射シーソー模型の枠組みで、インフレーション、暗黒物質、ニュートリノ質量を同時に説明するものであり追加されたスカラー場を調査することにより現在計画されている重心系のエネルギーが500GeVのILCで検証できる可能性がある。しかしながら、この理論は10 <15>GeVスケールでユニタリティが破れ、そのままではインフレーションが起こる10 <17>GeVスケールに到達する前に破綻してしまう。去年度の段階ではこの問題はより高エネルギーで導入される機構により解決されるとし、厳密に取り扱ってこなかったが、本年度はこの問題を解決する方法について研究を進めた。この問題は主なインフラトンが弱い相互作用を起こすことが原因となっており、そのため新たに理論の対称性に対して変換性を持たないスカラー場を追加し、インフレーションを引き起こす理論を考えた。この場合、ユニタリティの問題を解決可能であり、100GeVスケールでは去年度提案した理論となる。補助的塗インフラトンとなっている標準理論のヒッグス場とイナート二重項場の中性成分も、インフレーションのためのポテンシャルを作るために重要な働きをしており、これにより100GeVスケールでのスカラーボソンの質量に制限を与える。この研究については現在進行中である。
ステータス終了
有効開始/終了日2012/01/012013/12/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥1,800,000

キーワード

  • 加速器現象論
  • ヒッグス粒子
  • 暗黒物質
  • ニュートリノ
  • インフレーション