新敗血症定義に準拠した敗血症総合検査システム構築と国内及び東南アジアへ運用展開

プロジェクトの詳細

研究成果の概要

細菌DNA汚染の無い真空採血管を作成し、自動核酸抽出装置による無菌細菌検査を構築した。次に、リアルタイム PCR法を利用した血中に存在する細菌数定量検査を開発した。われわれが開発したTm-mapping法に上記検査を加えた総合敗血症検査システムが完成した。成人感染症1,166検体を評価し、診断精度と高い迅速性に対する臨床的有用性を確認した。さらに、小児感染症156名(256検体)を検討し,少量血液(<1mL)で判定できる優位性が評価された。さらに、血中細菌数の検討により、抗菌薬治療24時間後に最も鋭敏に減少する有効なバイオマーカーが「血液中の細菌数」であることも明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

感染症起炎菌同定は迅速性が重要課題である。血液培養が標準検査であるが、2~3日を要している。Tmマッピング法は培養行程が省け、PCR産物の融解解析により、起炎菌が血液から直接同定が可能となり、世界最速レベルで起炎菌を提供できる。また、現時点で血液中の菌数を定量する検査方法は存在しないが、我々は、細菌DNAコピーから検体中の細菌数を算出できる検査法を開発した。敗血症起炎菌迅速同定・定量検査(菌名&菌数/mL)の実用化にむけた臨床研究を実施し、その有用性を明らかにすることができた。敗血症迅速起炎菌同定と菌数を感染症重症度や治療効果の新たな指標として活用することは、敗血症治療への貢献が期待される
ステータス終了
有効開始/終了日2018/04/012022/03/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥17,290,000

キーワード

  • 敗血症
  • 迅速細菌検査
  • Tmマッピング法
  • 敗血症起因菌定量検査
  • 敗血症バイオマーカー
  • ATP測定
  • NF-κB
  • 迅速起因菌同定定性検査
  • 迅速起因菌菌数検査
  • 起炎菌迅速検査
  • 細菌数定量検査
  • ATP活性検査
  • 迅速起炎菌同定検査
  • 細菌数定量
  • 遺伝子検査
  • 感染症迅速検査
  • ATP検査
  • 起因菌
  • 起炎菌迅速同定法
  • 感染症
  • NF-kappa B