小児期拡張型心筋症および心筋緻密化障害の遺伝子解析〜細胞骨格関連遺伝子の関与〜

  • 市田, 蕗子 (研究代表者)
  • 松岡, 瑠美子 (研究分担者)
  • 西川, 俊郎 (研究分担者)
  • Towbin, Jeffrey A. (研究分担者)

プロジェクトの詳細

研究概要

その結果、遺伝子異常は、79例中6例(4家系例、2弧発例)に認められ、G4.5遺伝子異常2例、LDB3遺伝子異常3例、DTNA遺伝子異常1例であった[Xing, Mol Genet Metab,2006]。孤立性心筋緻密化障害の2家系4症例においては、わが国ではじめて、LDB3の遺伝子異常(1876G>A)を発見し、アミノ酸の変化(D626N)を確認した。この遺伝子変異は、LIM domainの機能を変化させ、protein kinaseCの親和性が亢進することが報告されている。他の弧発例では、LDB3の遺伝子変異(163G>A)がhomozygoteで認められ、アミノ酸の変化(V551I)が確認された。20例の家族歴を有する症例の検討では、優性遺伝形式をとる家系が多く、X連鎖性遺伝形式は5家系のみであった。心筋緻密化障害には遺伝的多様性があり、また同一家系内での臨床所見にも多様性があることが明らかになった。
ステータス終了
有効開始/終了日2005/01/012006/12/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥3,600,000

キーワード

  • 拡張型心筋症
  • 心筋緻密化障害
  • X連鎖性
  • 優性遺伝形式
  • 細胞骨格関連遺伝子
  • LDB3
  • G4.5
  • DTNA
  • dilated cardiomyopathy
  • ventricular noncompaction
  • X-linked
  • autosomal dominant
  • cytoskeletal protein gene