古気候データベースの構築による中世気候異常期の気候変動の解析

  • 田上, 善夫 (研究代表者)

プロジェクトの詳細

研究成果の概要

「中世温暖期」の気候変動とその影響の解明のため、文書記録から気候史料を収集し、データベースを構築し、気候変動の復元・解析・影響の検討を行った。その結果、日本と中国の気候災害分布から、東アジアにおける乾燥と湿潤の変動が示された。多種の古記録により、7~9世紀は寒冷、10~12世紀は温暖、13~15世紀は冷涼、16~18世紀は寒冷、19世紀以降は温暖、と示された。降雪率と降水日率から、冬季は11世紀から16世紀末に降温し、夏季は11世紀から13世紀後半に昇温し、16世紀末には降温した。なお、日本と中国の台風の出現から、1855年を境に冷涼状態から温暖状態へ変化したとみられる。
ステータス終了
有効開始/終了日2014/04/012017/03/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥1,560,000

キーワード

  • 気候変動
  • 中世温暖期
  • 古気候データベース
  • 東アジア
  • 日本列島
  • 中世気候異常期