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十全大補湯の抗腫瘍効果の分子病理学的解明:新規抗癌剤開発の糸口
高野, 康雄
(研究代表者)
富山大学
概要
研究成果
(32)
プロジェクトの詳細
研究概要
われわれはSV40・T抗原トランスジェニックマウス(TGマウス)による発癌モデル系において十全大補湯の延命効果を確認した。これをもとに、「十全大補湯の抗腫瘍効果の分子病理学的解明:新規抗癌剤開発の糸口」の課題で挑戦的萌芽研究助成を受けた(平成20-22年度)。十全大補湯は、SV40・T抗原TGマウスに生後4週目から投与を開始した(投与群)。非投与群はSV40・T抗原TGマウスとこのTGマウスの背景マウスのFVBマウスとした。これらを生後8週、15週、25週、32週と経時的に安楽死させ、腫瘍、脾、肝組織からRNAを抽出し、cDNAアレイで遺伝子発現プロファイルを検討した。各群は、最少でも3匹以上を実験に供し、cDNAアレイで遺伝子発現プロファイルの結果を平均し、解析ソフトで検討した。その結果、(1)腫瘍:投与群と非投与群の眼球腫瘍では、cDNA遺伝子発現プロファイルは、有意な変化は認められなかった。(2)脾:投与群では非投与群に比し、pre-Bリンパ球遺伝子、ケモカインCCL21群などの免疫関連遺伝子群の発現が亢進し、MMP9,RAB44,MMP25などの細胞増殖・運動・浸潤の遺伝子群の発現が減弱していた。(3)肝:薬剤代謝に関与するLEAP2、cytochrome P450 family3などが亢進していた。炎症に関するもので亢進したのはHAMPで、減弱したものはケモカインリガンドCXCL14などであった。その他に、SV40/T抗原の細胞癌化に関与するLipocalin2、細胞接着に関与するフィブロネクチン1などが亢進していた。それらの結果をreal-time PCRで確認した。以上の結果を以下のように総括した。(1)十全大補湯投与により免疫能が活性化し、腫瘍の増殖を抑制し、延命効果があったとの単純な仮説には至らないだろう。(2)十全大補湯投与により脾で細胞運動・浸潤の遺伝子群の発現が高度に減弱していた。これは、腫瘍細胞にそれらの遺伝子群を発現させる能力がなく、脾の細胞にそれらの遺伝子群を発現させ、血中に放出された遺伝子産物を腫瘍細胞が利用するのではないか、それを十全大補湯が抑制するとの仮説が成立するか?(3)十全大補湯投与により肝臓で発現の減弱した遺伝子群の科学的・実証的な解析ができない。新たな実験系が必要である。
ステータス
終了
有効開始/終了日
2008/01/01
→
2010/12/31
資金調達
Japan Society for the Promotion of Science:
¥3,100,000
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キーワード
十全大補湯
抗腫瘍効果
SV40・丁抗原トランスジェニックマウス
cDNAマイクロアレイ
遺伝子発現プロファイル
抗癌剤
SV40トランスジェニックマウス
プロジェクトにアクセス
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20659109/
研究成果
年別の研究成果
2008
2008
2009
2010
2011
2011
27
学術論文
5
学会発表
年別の研究成果
年別の研究成果
Cytoplasmic expression of p331NGlb is correlated with tumorigenesis and progression of head and neck squamous cell carcinoma
XH, L., A, N., T, N., H, T., Y, Z., XH, Y., S, M., K, K. & Y., T.,
2011
,
In:
Histol Histopathol. 25.
26
,
p. 597-607
研究成果
:
ジャーナルへの寄稿
›
学術論文
›
査読
Downregulation and translocation of nuclear ING4 is correlated with tumorigenesis and progression of head and neck squamous cell carcinoma
Li, X. H., Kikuchi, K., Zheng, Y., Noguchi, A., Takahashi, H., Nishida, T., Masuda, S., Yang, X. H. & Takano, Y.,
2011/03
,
In:
Oral Oncology.
47
,
3
,
p. 217-223
7 p.
研究成果
:
ジャーナルへの寄稿
›
学術論文
›
査読
Carcinogenesis
100%
Downregulation
100%
P21
100%
Head-and-neck Squamous Cell Carcinoma (HNSCC)
100%
Tumorigenesis
100%
24
被引用数 (Scopus)
Expression Profile of the REG Gene Family in Colorectal Carcinoma
HC, Z., A, S., H, O., S, T., H, T., S, M. & Y., T.,
2011
,
In:
Journal of Histochemistry and Cytochemistry.
59
,
p. 106-115
研究成果
:
ジャーナルへの寄稿
›
学術論文
›
査読