制動X線計測法による固体中トリチウムの測定・評価技術の開発

  • MATSUYAMA, Masao (研究代表者)
  • 波多野, 雄治 (研究分担者)
  • 舒, 衛民 (研究分担者)
  • 芦田, 完 (研究分担者)
  • WATANABE, Kimiaki (研究分担者)

プロジェクトの詳細

研究概要

核融合炉の実現には燃料サイクルにおけるトリチウムインベントリーの低減化対策技術に関する開発研究が必須であり,固体中のトリチウム量及びその濃度分布を非破壊且つin-situに測定・評価するための技術を確立する必要がある。この様な観点より,(1)固体中トリチウムと制動x線スペクトルとの関係,及び(2)計算機シミュレーションによる制動x線スペクトルの解析等を検討した。先ず計算機シミュレーションによる観測スペクトルの解析からトリチウム濃度分布の評価を行なうために,シミュレーションプログラムの開発を行った。プログラムの妥当性を評価するためにトリチウムで標識されたポリマー材料をモデル材料として用いて観測スペクトルとの比較・検討を行った。その結果、主たる構成元素が炭素の様な低原子番号材料製のアクリル樹脂では表面から約1mm程度の厚みまで本計測法によってトリチウム測定が可能であった。即ち,シミュレーションによって得られるスペクトルと観測スペクトルが極めてよく一致することが明らかとなり,開発したシミュレーションプログラムが制動x線スペクトルの解析に有効であることが知られた。次いで,不均一なトリチウム濃度分布を持つPd,Zr及びZrNi等の円盤状試料を用いて金属材料への適用性を検討した。即ち,金属材料では制動X線スペクトルに加えて特性x線スペクトルも観測され,両X線のスペクトル解析法による濃度分布の評価精度の向上を検討した。先の計算機シミュレーションプログラムを多成分スペクトルに対応可能な様に改善し,複雑な観測スペクトルの再現を試みたところ,極めて良好な再現スペクトルが得られた。これらの結果より,本法は多成分系材料中のトリチウム濃度分布の非破壊且つin-situ測定に充分に適用できることが結論された。
ステータス終了
有効開始/終了日1996/01/011998/12/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥4,900,000

キーワード

  • トリチウム
  • 非破壊測定
  • 制動X線スペクトル
  • 特性X線スペクトル
  • 濃度分布
  • インベントリー
  • 計量管理
  • 安全取扱技術
  • 制動X線
  • 特性X線
  • ZrNi合金
  • インベントリ-
  • シミュレーション
  • ポリマー材料
  • tritium
  • nondestructive measurement
  • bremsstrahlung x-ray spectrum
  • characteristic x-ray spectrum
  • depth profile
  • tritium inventory
  • accountability
  • safe handling technique