ピレスロイド系殺虫剤成分デルタメトリンをリード化合物とした新規抗うつ薬の開発

プロジェクトの詳細

説明

ピレスロイド系殺虫剤成分のひとつであるデルタメトリン(以下DM)が抗うつ用様作用を示すかどうか,マウスを用いた強制水泳試験法により検討した。マウスにDMを腹腔内投与したところ,強制水泳試験において無動時間の短縮,すなわち抗うつ様作用が見られた。DM投与マウスの脳海馬において,BDNF mRNAの発現上昇し,DMによる抗うつ様作用は,BDNF受容体trkBの阻害剤であるK252aの脳室内前処置により抑制された。以上の結果から,DMの抗うつ様作用には海馬におけるBDNF/trkB系が関与していることが示唆される。デルタメトリンは新しい精神神経疾患治療薬のリード化合物となる可能性がある。
ステータス終了
有効開始/終了日2012/04/012014/03/31

フィンガープリント

このプロジェクトで扱った研究トピックを検索します。これらのラベルは、プロジェクトの研究費/助成金に基づいて生成されます。これらがまとまってユニークなフィンガープリントを構成します。