パーソナルヘルスコード導入によるメタボリック症候群の予防と進行抑制法の開発

  • Honoki, Hisae (研究代表者)
  • Tobe, Kazuyuki (研究分担者)
  • Yagi, Kunimasa (研究分担者)

プロジェクトの詳細

研究開始時の研究の概要

2型糖尿病患者やその予備軍であるメタボリック症候群の患者は、一般的に健康無関心層であることが多い。富山の全県レベルで展開されているスマートフォンアプリを用い、継続して利用しやすい運動療法や食事指導が可能なアプリを開発し、アプリによるPHR(Personal health record)介入の継続率・利用率とメタボ予防・進行抑制の効果検証を行う。同時に我々が臨床で使用しているインスリン分泌や抵抗性を表すCペプチドインデックス(CPI)などの指標、さらに食事内容をアプリで確認し、食事の内容と飽和脂肪酸などの脂質代謝やインスリン分泌、抵抗性との関係を検証する。

研究成果の概要

腸内微生物叢は代謝状態の重要な要因である 最近の研究では、腸内細菌叢が代謝障害の発症に先行することが証明されている。 この研究では、49 人の健康なボランティアからの採便により 16S rRNA シーケンス分析、PHRを使用し食事記録や詳細なライフスタイルをアンケート調査し、代謝パラメーターとの分析を実行した。今回の結果より、健康であってもライフスタイルによって生体の代謝は変化する可能性があることを確認した。特定の腸内細菌の存在は日本人成人の代謝障害の予防に貢献する可能性がある。

研究成果の学術的意義や社会的意義

富山県は平均BMIが比較的低いにも関わらず、メタボリック症候群の頻度と糖尿病の罹病率が高い。この課題解決のため、アプリを用いて予防に取り組む本研究は、医療費を削減しつつ、健康増進を図る新しい健康立県モデルの創出につながる。今回の研究により健診で健康と判断される人々でも、生活習慣などによって腸内細菌の組成が特徴づけられている。特定の同定できた腸内細菌は代謝異常のマーカーと負の相関があり、マウスにおいては肥満や耐糖能障害を改善することから、これらの菌が豊富にあることは、メタボリックシンドロームの予防に役立つかもしれないと考える。
ステータス終了
有効開始/終了日2020/04/012024/03/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥4,420,000

キーワード

  • メタボリック症候群
  • 腸内細菌
  • 生活習慣
  • 健診
  • BMI
  • 食事解析
  • 腸内細菌叢解析
  • PHR
  • Cペプチド
  • 生活習慣指導
  • Cペプチド
  • 富山県