サブミリ波帯ショットキ・ダイオード検出器の高性能化に関する研究

プロジェクトの詳細

説明

本研究ではサブミリ波帯ショットキ・ダイオード(Schottky Diode:以下、SDと略記する)検出器の高感度化及び機械的安定度の向上により、高性能検出器を実現することを目的として研究を行なった。検出器構成要素として、逆ハニカム型SD、光露光法により製作するウイスカーアンテナ及びマイクロストリップRFフィルターを採用することが本検出器の新規性である。逆ハニカム型SD製作に関しては、ECRプラズマエッチングにより厚さ4000ÅのSiO_2に直径0.17μmのコンタクトホールをピッチ0.5μmで、異方性よくかつ動作層であるGaAsエピタキシャル層にダメ-ジを与えることなくパターンニングする技術を開発した。本技術は逆ハニカム型SDの製作ばかりでなく、他の半導体デバイス微細加工プロセスにおいても応用可能な重要な成果であると考えられる。ウイスカーアンテナ及びマイクロストリップRFフィルターに関しては、これらの製作を実際に行い、設計どうりの構造が実現されていることを確認した。今後、逆ハニカム型SDの製作と共に、これら構成要素を装着するための検出器マウントの製作を行い、本高性能検出器の特性評価を進める予定である。本検出器の特性評価を行なうサブミリ波帯検出器特性評価装置に関しては、サブミリ波帯発振器である光励起型サブミリ波レーザー及び低損出サブミリ波帯光学系の製作、特性評価を完了した。特にサブミリ波レーザー開発段階において、レーザーガス媒質にCH_2F_2を用い波長746.4μmの新発振線を確認した。さらに半導体光スイッチング技術によるサブミリ波変調に関する基礎実験を行い、6nsecのスイッチング時間、半値幅10nsecのサブミリ波短パルスを実現した。これら時間は光パルス及び光とサブミリ波の相互作用回路である半導体基板を適切に選択することにより、更なる短縮が可能である。
ステータス終了
有効開始/終了日1994/04/011996/03/31

フィンガープリント

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