サステイナブルな物質生産を目指したプレニル基転移酵素の構造・機能解析

  • Matsui, Takashi (研究代表者)

プロジェクトの詳細

研究成果の概要

その結果,結晶化により本酵素の低分解能な回折像を得ることに成功し,さらに,機能解析の結果,インドール環を持ついくつかの化合物に対し,ファルネシル基を付加可能な基質寛容性を持つプレニル基転移酵素であることを明らかにした.

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では抗生物質生産に関与する生合成酵素のうち,遺伝子解析から抗生物質の基本骨格を形成すると予想された酵素をターゲットとした.本酵素を精製して実際に基本骨格を形成する酵素であることを立証したのは本研究がはじめてである.また,本研究から,本酵素は一つの化合物のみを限定して化学変換する酵素ではなく,受け入れる化合物には一定の許容範囲が存在することが立証された.今後,この基質認識機構の特徴を活かし,本酵素の機能を改変することで全く新規な骨格を有する有用化合物を創出する応用研究へと発展させることで,社会問題である感染症やガンなどに対する医薬品等への展開を目指す.
ステータス終了
有効開始/終了日2016/04/012019/03/31

資金調達

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥4,290,000

キーワード

  • プレニル基転移酵素
  • LC-MS
  • 機能解析
  • 生合成酵素
  • 放線菌
  • 結晶構造解析
  • X線結晶構造解析
  • タンパク質
  • 結晶構造