プロジェクトの詳細
研究開始時の研究の概要
本研究は共同研究として組織され、研究参加者は定期的な会合によって訳語や注釈の統一作業、編集史の問題の検討を組織的に行う。本研究のまとめとして、ワークショップを開催して海外の研究者との共通の場でこれまでの研究成果を発表し、海外に成果を発信する。
研究成果の概要
本研究では、キエフ・ルーシ時代(11~13世紀)の年代記『イパーチイ年代記』『ノヴゴロド第一年代記(新編集版)』の翻訳と注釈付けの作業を、研究参加者の講読会をベースに定期的に行い、その成果を大学紀要に発表した。さらに、その基礎研究で明らかになった歴史学、文献学、テキスト学的な諸問題について、研究代表者、共同研究者がテーマを決めて考察し、年一回のペースで開催した研究集会でその研究成果を発表した。それによって、年代記編集のいくつかの重要な問題について、新しい知見を得ることができた。
研究成果の学術的意義や社会的意義
キエフ・ルーシ時代の年代記のテキスト研究は、先ず、年代記を主な史料とするキエフ・ルーシの歴史研究に貢献することができる。歴史研究者は、年代記記事が成立した時期、場所、動機をより正確に定めることが可能になる。併せて、本研究の年代記の文献学、テキスト学的な研究成果は、年代記以外の古ルーシ、中世ロシアの文献(文学)を研究する際に、新たな視点からの文献批判、解釈の方法を提供することができる。
ステータス | 終了 |
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有効開始/終了日 | 2019/04/01 → 2023/03/31 |
資金調達
- Japan Society for the Promotion of Science: ¥4,160,000
キーワード
- ロシア年代記研究
- ロシア中世史
- キエフ・ルーシ
- 年代記編集史
- 年代記研究
- ロシア中世
- 年代記
- ノヴゴロド
- ガーリチ・ヴォルィニ
- 編集史