Abstract
エネルギー事案を素材とする日本企業のESGに係る取組みを検討したものである。はじめにESG投資について現況を踏まえ(2章),日本が海外で展開するエネルギー事案を事例として,E(3章)とG(4,5,6章)に注目して整理した。Gについては,その法的運用についても言及した。以上を踏まえ,若干の考察を加えた(7章)。概して日本企業は、ESG経営およびESG投資の視点でも優良と言えるが、気を緩めることは妥当ではない。世界の潮流の一つがESG経営および投資であり,特に二酸化炭素排出の多い石炭関連事業に関わる企業から投融資を引き揚げるダイベストメント(Divestment:投資撤退)が盛んになってきているからである。なお本稿ではEおよびGについて取り上げるが,筆者は,Sに関する日本企業の在り方として別稿( 国際商事法務 46(10)pp.1400-1405)を記していることを申し添える。
Original language | Japanese |
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Pages (from-to) | 333-367 |
Journal | 富山大学紀要.富大経済論集 |
Volume | 64(2) |
State | Published - 2018/12 |