Abstract
風力発電事業にとっては,立地(場所選定,Location)は,最大のポイントであり,各国で議論されているところである。そのため本稿では,はじめに米国における風力発電事業を概観し(1章),米国連邦裁判所および州最高裁における風力発電と,隣人との関わりとして(主に)騒音に係る規制を整理する(2章)。ここで,騒音規制とゾーニング規制の存在がクローズアアップされることから,これらに係る判例を順に検討し(3,4章),それらからいくばくかの検討を行ったものである(5章)。結論の一つとして、ゾーニングには,紛争予防のための,より客観的基準と仕組みが求められる。風力発電というものを重視するとすれば、それに対して特別な保護を必要とする正当性と,法的な保護を可能な限り正確かつ狭義に捉え策定する必要性の両方が求められる。それらを両立するための規範の定立を試みたものである。
Original language | Japanese |
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Pages (from-to) | 557-600 |
Journal | 富山大学紀要.富大経済論集 |
Volume | 64(3) |
State | Published - 2019/03 |