Abstract
日本語の連続動作(いわゆる反復を含む)表現は、repetitionやsuccessionなどの下位タイプを持っている。副詞的成分は、被修飾部に対して補助的な成分として扱われてきたが、連続動作の意味解釈において重要な役割を担っていることが分かった。連続動作の表現は、修飾成分の意味概念と被修飾部の解釈が相補的に支え合って成立している。本稿では、連続動作に関わる副詞的成分と被修飾成分それぞれについて考察し、その意味と機能分担を明らかにした。また、これまでパラレルに位置づけられてきたrepetitionとsuccessionが異なるレベルの単位動作で成り立っていることを明らかにした。これらの考察をうけて、連続動作に関わる副詞的成分の機能が(修飾)限定だけではなく新たな意味を付け加えていることから、「修飾すること」の意味の再検討の必要性を主張する。
Original language | Japanese |
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Pages (from-to) | 49-71 |
Number of pages | 23 |
Journal | 筑波日本語研究 |
Issue number | 8 |
State | Published - 2003/11/30 |