Abstract
患者や家族の退院への意思決定が困難な状況に対して,病棟看護師の支援内容の把握と判断を明らかにするため,中核病院の病棟看護師5名に半構成的面接法を実施し,『科学的看護論』を用いて分析した.退院支援には,【患者・家族の立ち位置で,看護師自身の体験のように,思いや気がかりを感じる】【退院の決め手である『これができれば退院できる最低限のこと』を見極める】【患者・家族の不安を具体化し,その解消のためにすべき対応が見える】の3過程が抽出された.それぞれの具体的内容として,「実際の生活のイメージを膨らませ,患者と家族の気がかりや戸惑い,不安を自分事として感じ,葛藤しつつも退院に向かって進む力を捉え」「患者と家族の判断と覚悟を見極め,それぞれの思いをすり合わせ」「不安や戸惑いに沿って具体的な提案と生活に適した支援をしている」ことが明らかになった.
Original language | Japanese |
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Pages (from-to) | 49 |
Number of pages | 60 |
Journal | 看護ケアサイエンス学会誌 = Journal of Nursing Care Science Society |
Volume | 21-1 |
Issue number | 2436-5777 |
State | Published - 2023/01 |