Abstract
外来生物による被害が顕在化する中で、2005年6月にいわゆる外来生物法が施行された。しかしながら、法による対応は不十分といわざるをえず、未だに生きたものを大量に輸入するという現状は改善されていない。そのため、こうしたことが子どもたちの自然観にも影響を及ぼすのではないかということが懸念される。本稿は、特に子ども向けゲーム(「甲虫王者ムシキング』2003年からSEGA社より発売)の人気に便乗する各種メディアやイベントにおける外来甲虫の扱われ方を調査し、こうしたイベントにおける子どもたちの動静の観察を踏まえ、子どもたちへの影響について若干の考察を加えたものである。結論としては、子どもたちに科学の視点を見につけるような条件を整備することが重要であり、その意味でも、われわれ大人の環境教育における指導力や文化のあり方そのものが問われているといえる。
Original language | Japanese |
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Pages (from-to) | 42-49 |
Journal | 環境教育 |
Volume | 038 |
State | Published - 2008/07 |