小学校と大学の共育体制による教員養成の教育効果: 児童の運動有能感を高めるプレルボールの授業実践

本研究は、教師を志望する学生が、現場の若手教諭と共に、より良い体育授業の実践方法を探究する共育体制を構築すること、その教育効果を児童の運動有能感と形成的授業評価、及び学生と教諭のレポートから検討した。その結果、児童の運動有能感は単元後に有意に向上し、形成的授業評価は「意欲関心」と「協力」が高まった。大学生は、児童を身近に感じ、教材や教師の手立てについて探究した。小学校教諭は、大学生が提示した授業動画の活用により、児童の悩みや良い動きをクラスで共有し、授業改善に活かすことができた。以上の結果から、小学校と大学を往還する共育体制は児童、学生、教諭の双方に有用であることが示唆された。