完訳版『普通高中英语课程标准』(2003年): -中華人民共和国高等学校英語教育の指針-

木村 裕三

Research output: Contribution to journalArticle

Abstract

木村 (2005)で は,中 華人民共和国 (以下 「中国」と表記)の 基礎教育段階の英語教育の基盤となる 『全日制义务教育普通高级中学英语课程标准(实验稿)』(中華人
民共和国教育部 :2001)の 日本語完訳版を掲載した。その全貌は,中 国基礎教育段階の学校英語教育を一級から九級までの級別ランクによつて段階別ごとに識別する特徴があった。そこには,そ の級別ランクと学年との対応に一定の幅を持たせ,広 大な国土におよぶ教育の地域間格差に対応しようとする工夫があつた。
 本稿は,第 10期五ヵ年計画 (2000年-2005年 )の ちょうど中間点に当たる2003年 に中国教育部が出版した,『普通高中英语课程标准(实验)』の日本語完訳版である。その名が示す通り,こ れは,高 級中学 (日本の高等学校に相当)の 英語教育の基盤となるもので,わ が国でいえば,高等学校外国語学習指導要領に相当する。
特に高等学校のみをその対象とした英語教育の国家カリキュラムが,なぜ第 10期五ヵ年計画の中間期に発表されたのか,そ の解釈には更に周辺資料の収集が必要である。しかし,少 なくとも木村 (2005)の 中で明らかとなつた2001年版の『全日制义务教育普通高级中学英语课程标准(实验稿)』では,す でにその時点で高校段階の英語課程が計画中であることが,付注の形で明記されている(木村, 2005, p. 94)。
本稿はまさにその後の英語課程」である 『普通高中英语课程标准(实验)』を,付録部分を除いた原著63ページ分にある第一部から第四部までを完訳したものである。
Original languageJapanese
Pages (from-to)131ー175
Number of pages45
Journal研究紀要 : 富山医科薬科大学一般教育
Volume33
DOIs
StatePublished - 2005/03/31

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