Abstract
本件は,大分県由布市湯布院町に居住しまたは旅館等の経営をする原告ら(Xら)が,被告である事業者らの太陽光発電事業計画の実施にともない,原告らの有する人格権および景観利益,ならびに営業権が侵害されると主張して,被告らに対し,それらの権利に基づき,メガソーラー設備の設置等の開発行為等の差止めを求めた事案である。本件の本質は,再生可能エネルギー事業の登壇により,土地の有効利用というキャッチワードの下で,空き地(または価値が低いとされていた土地)を市場で取引する仕組みができたことである。市場に委ねてはいけないところを守るしかけづくりとともに,市場における土地の交換の仕組みの見直しを,行わねばならないと考える。
Original language | Japanese |
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Pages (from-to) | 171-193 |
Journal | 富山大学紀要.富大経済論集 |
Volume | 64(1) |
State | Published - 2018/07 |