判例評釈・環境権等に基づくメガソーラー設置差止請求事件(大分地判平成28年11月11日・LEX/DB文献番号25544858)

Research output: Contribution to journalArticle

Abstract

本件は,大分県由布市湯布院町に居住しまたは旅館等の経営をする原告ら(Xら)が,被告である事業者らの太陽光発電事業計画の実施にともない,原告らの有する人格権および景観利益,ならびに営業権が侵害されると主張して,被告らに対し,それらの権利に基づき,メガソーラー設備の設置等の開発行為等の差止めを求めた事案である。本件の本質は,再生可能エネルギー事業の登壇により,土地の有効利用というキャッチワードの下で,空き地(または価値が低いとされていた土地)を市場で取引する仕組みができたことである。市場に委ねてはいけないところを守るしかけづくりとともに,市場における土地の交換の仕組みの見直しを,行わねばならないと考える。
Original languageJapanese
Pages (from-to)171-193
Journal富山大学紀要.富大経済論集
Volume64(1)
StatePublished - 2018/07

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