判例研究「富山市・コンビニエンスストア事件(富山地判平成26年9月24日・判例時報2242号114頁)」

Research output: Contribution to journalArticle

Abstract

市の施設・管理する側溝より水路に転落死亡した事故につき、市の側溝の設置・管理の瑕疵を認め国家賠償責任が認められたが、コンビニエンスストアの土盛部分の設置・保存の瑕疵および不法行為による損害賠償責任は否定された事例である。筆者は、コンビニエンスストアにも民法717条1項に基づく安全配慮義務違反した不法行為責任がある者と考えた。更に、こうした事案(原告が酩酊中であり過失割合が8割)は、原告勝訴となっても過失相殺及び遺族年金と逸失利益との相殺により、遺族は十分な補償を受けることが出来ない。よって、裁判という形ではない別の解決方法を探る可能性も有るのではないかと考え呈示した。
Original languageJapanese
Pages (from-to)57-73
Journal富山大学紀要.富大経済論集
Volume61 (1)
StatePublished - 2015/07

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