SLC26ファミリーにおけるトランスポーターとチャネルの差異決定機構の解明

  • 藤田, 恭輔 (Principal Investigator)

Project Details

Abstract

4、SLC26A7ノックアウトマウスを用いた研究により、エタノールによる胃酸分泌細胞の傷害性がA7欠損により増悪することを組織学的に見出した。パッチクランプ法により、A7ノックアウト胃酸分泌細胞のCl^-電流値の大きさは野生型に比べ有意に小さく、両者の差分の電流は、Cl^-チャネル阻害薬のDPCに感受性でありA7由来の成分であると考えられた。また、cGMP誘導性のCl^-電流上昇およびエタノール傷害に対する保護効果が、A7欠損により消失した。これらの結果より、胃酸分泌細胞においてSLC26A7とは別にエタノール傷害に対する保護効果をもつCl^-チャネルが存在し、SLC26A7はそのチャネルの調節に関わり、細胞防御機構に必須の分子であることが示唆された。
StatusFinished
Effective start/end date2010/01/012012/12/31

Funding

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥2,100,000.00

Keywords

  • SLCトランスポーター
  • イオンチャネル
  • 塩素イオン
  • パッチクランプ法
  • 胃酸分泌細胞
  • H^+,K^+-ATPase