Project Details
Abstract
比較的水深浅い地下水の湧出現象とは別に,富山湾では,収束的プレート境界の沈み込み帯からの湧水活動の存在も示唆されていた。本研究では,「しんか 2000」を用いた富山深海長谷に関する地質学的な調査に併せて,深海性湧水の調査を行った。この観測で,邑知断層帯北東部海域で大規模なオオグチボヤのコロニーが日本海で初めて観測され,その採取にも成功した。また湾央の長谷でバクテリアマットと思われる黄色変色域も発見した。この微生物相は化学合成細菌やメタン酸化細菌が卓越することや,直下の堆積物間隙水中で硫酸濃度アノマリの存在も確認した。以上は,富山湾の深海底における冷湧水活動の存在の強い証拠と言える。
Status | Finished |
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Effective start/end date | 1999/01/01 → 2000/12/31 |
Funding
- Japan Society for the Promotion of Science: ¥2,300,000.00
Keywords
- 富山湾
- 淡水性海底湧出水
- 水収支
- オオグチボヤコロニー
- 深海性海底湧出水
- 黄色い変色域
- 冷水涌出域
- 河口域
- コロイド