生物と環境水の酸素同位体比の相関と変動

  • 吉田, 尚弘 (Principal Investigator)

Project Details

Abstract

4.ヒトの骨と環境水の酸素同位体比の相関については、昨年度までに得られた結果を補完する結果を得ている。縄文から江戸にかけて日本国内の人骨と環境水の酸素同位体比には、ほかの哺乳動物同様に比較的良い相関があった。この相関はおもに欧米人について求められた相関と若干の相違を見せている。食性や代謝の相違を示しているか、あるいは急峻な国土を反映して、日本人は環境水より低い酸素同位体比をもつ高地の水を飲用していることが影響している可能性もある。時に現代人は、内陸の山地を水源とする同位体比の低い水系の水に加えて、高地野菜などの食物中の水も影響していることなどが推測された。
StatusFinished
Effective start/end date1991/01/011991/12/31

Funding

  • Japan Society for the Promotion of Science: ¥1,200,000.00

Keywords

  • 骨化石
  • リン酸塩
  • 酸素同位体比
  • 環境水
  • ナウマン象
  • オオツノシカ