Project Details
Abstract
そのデ-タは整理と集計を完了し、内容の分析作業を進めているが、特に注目される点をいくつかあげてみよう。(1).在日社会においても儒教的祖先祭祀は民族文化および民族意識を維持してゆくための中心的機能を担っていること。(2).「孝」すなわち敬親崇祖のモラルは在日の人々の倫理意識の核心をなすこと。(3).儒教に対立する巫俗信仰も、在日社会で特に婦人層を中心に生き続け、生活上の危機的緊張処理の機能を果たしていること。(4).葬式における日本仏教および日常的な寺社参拝は習俗として在日社会にも浸透しているが、親族会メンバ-に関してはその倫理的、民族的意識の構成を大幅に変容させるものとはなっていない。(5).一般的な指摘される在日韓国・朝鮮人の日本への社会的・文化的同化の趨勢の中で、親族会組織は民族文化を保持し新たな発展を模索する集団的な核になる可能性をもつこと。
Status | Finished |
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Effective start/end date | 1990/01/01 → 1991/12/31 |
Funding
- Japan Society for the Promotion of Science: ¥1,800,000.00
Keywords
- 在日韓国・朝鮮人
- 祖先祭祀
- 民族文化
- 墓地
- 親族会
- 巫俗
- 儒教文化
- 済州島
- エスニシティ
- 民俗宗教
- 仏教
- キリスト教
- 新宗化