Project Details
Abstract
得られた高分子Pd錯体は非プロトン性極性溶媒には可溶であり、極性の低い溶媒やメタノール・水等には不溶であった。そこで、この高分子錯体を触媒として用い、炭素-炭素結合生成反応(園頭反応)、CO挿入反応等における触媒特性を検討した。その結果、この高分子錯体の溶解する均一系反応条件では、低分子モデル錯体とほとんど同じ触媒特性を示すことがわかった。反応後、この溶液をトルエン・アセトニトリル等に滴下することにより高分子触媒は析出し、容易に分離回収された。さらに、回収した高分子触媒は再度触媒反応に利用することが可能であり、リサイクル可能な触媒として機能することが示唆された。また、反応・分離回収後の濾液からはPdはほとんど検出されず、高分子錯体からの金属の遊離はほとんど無視できることがわかった。一方、高分子錯体が溶解しない溶媒中での反応では、反応速度は遅くなるものの長時間の反応により高収率で生成物が得られ、固-液不均一系反応においても触媒機能を示すことが確認された。
Status | Finished |
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Effective start/end date | 1999/01/01 → 2000/12/31 |
Funding
- Japan Society for the Promotion of Science: ¥2,200,000.00
Keywords
- 重縮合
- パラジウム錯体触媒
- ポリホスフィン
- 炭素-リン結合生成
- キレート配位子
- 高分子錯体
- 高分子触媒
- 再生利用
- 遷移金属錯体触媒