Project Details
Abstract
流入する塩化アンモニウム水溶液の濃度を変化させてシールの挙動を調べた.濃度が高く,冷却に伴う沈殿速度が大きい場合は,シールの強度増加率が,液圧の増加率よりも大きいため,流れは完全に遮断された.塩化アンモニウム水溶液の濃度が低く,沈殿速度が小さい場合は,シールの形成後,液圧の上昇と低下が繰り返されるという面白い現象が観察された.これは,冷却部にシールが形成されながらも,まだ流路が完全には閉鎖されていない状況で見られるものである.液圧の間欠的な変化は,シール内に残された流路の沈殿による閉塞と,流れによる侵食との競合によって生じるものだと考えられる(2004年アメリカ地球物理学連合秋季大会で発表).このようなプロセスは,リソスフェアという蓋のあるマントル部分熔融領域では考えにくいかもしれない.むしろ,熱水対流系などで重要になると考える.
Status | Finished |
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Effective start/end date | 2002/01/01 → 2004/12/31 |
Funding
- Japan Society for the Promotion of Science: ¥1,600,000.00
Keywords
- マグマ
- 部分熔融
- 浸透流
- マントル